うららか絵本のブログ

絵本と文庫とたまに雑学

【13】オニじゃないよ おにぎりだよ

2023/1/29

 

おにぎり大好物のオニが、おにぎりの美味しさを知らない(と思われる)人間に

なんとか伝えたい情熱のお話

「オニじゃないよ おにぎりだよ」

 

作 シゲタサヤカ 発行所 株式会社えほんの杜

 

シゲタサヤカさんが描くコミカルの絵で

右斜め45度ぐらいから話が進んでいきます。

 

どうしてもおにぎりの美味しさを知ってほしい。

だってオニたちはおにぎりがとっても大好きだから。

 

そのためには、人間が嫌いだと思われる「あれ」も隠します。

もちろん大好きな「これ」で。

 

私は、今回初めてシゲタサヤカさんの絵本を読んだのですが

絵に特徴がある(目が白いよねー)とのことで、

子供たちは何冊か読んだことがあるようでした。

 

一人の作家さんを追いかけて、絵本を探すのも面白いですよね。

今度、本屋さんで探してみて、またブログで書けたら良いなと思います。

 

そして、この絵本は読んだ後は、もちろん熱々ごはんのおにぎりが食べたい。

具は、たらこ、梅、カツオ、でもやっぱりウィンナーかな。

え?邪道ですか?

 

子供のころ、おにぎりにウィンナーが入っていると

「いぇーい!」となったものです。

 

子供にも作ってあげてますが、「いぇーい!」となっているかは

わからず。今度聞いてみよう。

 

それでは、また。

【12】雪窓

2023/1/26

 

おでん屋台「雪窓」を中心に紡がれる

あたたかくて、ちょっと小気味よく、そして切ないお話

「雪窓」

 

作 安房直子 絵 山本孝 発行所 偕成社

おでんの屋台、行ったことありますか?

うららかは北国出身だからか、おでんの屋台とは縁が薄く

行ったことがありません。

でもこのお話を読むと、おでんの屋台にとても行きたくなります。

 

お話についてですが、序盤から出てくるたぬきが

とてもよい味を出しているのです。

 

最初はたぬきに化かされるとか、そっち方面を想像して

読み進めたのですが、うーん、そうきたかという感じ。

 

少し文字数が多いので、小学校低学年であれば

読み聞かせしてあげるとよいと思います。

 

そして、絵がよいのです。

場面場面に余韻を残しながら描かれていて

心に染みるんですよね。

 

終盤は少しシリアスに話は進んでいき

子供を持つ親としては少し苦しくなります。

 

おやじさんの笑顔の裏にどれほどの思いがあったのか

私には想像もつきません。

 

 

さて、寒いですし、週末はおでんを煮込もうかな。

「三角のぷるぷるってしたやつ」も沢山いれよう。

 

こどもとの時間も大事にしよう。

毎日近くにいれる幸せを忘れないように過ごしたい。

 

それでは、また

【11】鬼の首引き

2023/1/20

 

鬼にだって「お食い初め」があるんです。

「鬼の首引き」

 

文 岩城範枝 絵 井上洋介 
発行 株式会社 福音館書店

人間に「お食い初め」があるように

鬼にも「お食い初め」があるようで

その際、食べるのはもちろん「人間」です というお話。

 

作者の岩城範枝さんは小さなころから歌舞伎・能・狂言を親しまれ

今回の絵本も、狂言の「首引き」という曲目を下敷きにして

作成されたとのこと。

 

お食い初め」をさせたい鬼(男親)と

お食い初め」をしないといけない子(鬼娘)と

もちろん食べられたくない若者(人間)の

掛け合いがなんとも面白いです。

 

日本の伝統芸能の一種でもある狂言、能などは

大人でも難しくて、子供に教えるのはなおさら難しい分野ですよね。

 

この絵本をきっかけと思い、少し勉強してみて

子供と「日本の伝統芸能」について話をしてみようかと

思っていた矢先、、思い出しました。

 

過去に一度だけ能楽(能・狂言)の舞台を

見に行ったことがあるのを。

 

能の「幽玄な世界」からの 狂言の「笑いの世界」

それぞれの演者さんの演技が素晴らしかったのを記憶してます。

 

特に狂言は「笑い」なので、素人の私でも理解しやすく

クスクス笑いながら見ることができました。

 

今度は「首引き」の狂言もぜひ見てみたいものです。

その時は子供も連れて行ってあげようかしら。

 

まぁ、本人が行ってみたいと言えばですけどね。

 

それでは、また。

 

 

 

 

 

【10】しずくのぼうけん

2023/1/15

 

ひとしずくのお水が、いろいろなところをたびする

「しずくのぼうけん」

さく マリア・テルリコフスカ え ボブタン・ブテンコ
訳 うちだりさこ 発行所  株式会社福音館書店

 

ある日、バケツから飛び出した ひとしずくのお水が

場所を変え、形を変え、旅をしていくお話。

 

身近にある「お水」が題材で

年長ぐらいから読んで理解できると思いますし

「初めての科学」のきっかけにもなりそうな絵本です。

 

大人が読むと、日々の忙しい毎日で忘れていた自然を

少しだけ思い出しそうですね。

 

そして後ろを読んでびっくり、1969年に発行された本で

自然の不変さを感じました。

 

また絵と文字のフォントがよい世界観を作りだしてて

なんとなくレトロ。

 

日本の絵本を読むことが多いのですが

今度は外国の絵本という視点で絵本を探してみようかな。

 

【9】やさいのがっこう いちごちゃんはやさいなの?

2023/1/10

日頃、食卓にならぶ食材たち

これは果物だったかな?それとも野菜? そんな疑問を思い出させてくれる絵本

「やさいのがっこう いちごちゃんはやさいなの?」

著者 なかや みわ 発行所 株式会社 白泉社

「やさいのがっこう」は2023年現在、本作品が第5弾目のシリーズ本。

 

ケーキやパフェになることを夢みている

ふたごのいちごちゃんが学校に行きはじめます。

 

でも、あれあれ、本当にこの学校でよいのかな?

自分は野菜?くだもの?どっちなの。

 

悩み多き、いちごちゃんたちが、先生に言われた言葉は・・・

 

なかやみわさんらしい、かわいい野菜・くだものたちの絵で

繰り広げられる食べ物の世界。

 

こどもの食育にもぴったりの絵本です。

シリーズの他作品もタイトルからしてとても面白そう。

また本屋さんに行く楽しみが一つできました。

 

そういえば、小学校に入学し、給食のおかげで

少しずつどの食材も食べるようになってきましたが、

保育園時代は本当に食べなかった..。

 

食育と呼べることなんてできなくて、

食べ物に興味を持ってくれそうな絵本や

おもちゃを必死で探してたっけ。

 

あの時、この本を読めてたら少しは違っていたのかなと思いつつ

小学生になった子供と一緒に読んでいる今も大事な時間。

 

時間が解決する問題もあるのだと、ある意味あきらめて

ゆったり子育てするのもよいかもしれませんね。

(たまにはね笑)

 

※今回のブログの表紙画像は株式会社 白泉社様へ連絡し

 承諾をいただいた上で掲載しております。

 

【8】パンダ銭湯

2023/1/8

 

そうか。そういうことだったのかと妙に納得してしまう絵本

【パンダ銭湯】

さく tupera tupera  発行 絵本館

対象年齢は3歳~6歳とのことですが、

小学生はもちろん、大人の友人にもお勧めしたい絵本です。

 

親子のパンダが銭湯に行き、、そして??

知らなかったパンダの秘密。

 

そういうことだったのか!と

思わず笑ってしまうこと間違いなしです。

 

うららか的には、銭湯の細かい描写(ポスターとか)が

よくできていて、じっくり読むと二度楽しい絵本だと思います。

 

そもそもパンダって銭湯に行くのかと、tuperatuperaさんの

発想力に今回も驚かされました。

 

ほかの動物も、動物園閉園後は、銭湯に行って

世間話をしているかもしれません。(新しい飼育員さんの話とか)

 

やっぱり絵本は面白いなと感じる毎日です。

これからもたくさん読んで、面白い本に出会えるといいなあ。

 

 

 

 

【7】おばけのケーキ屋さん

2023/1/5

 

大人が読んでも泣ける絵本

「おばけのケーキ屋さん」

絵・文 SAKAE 発行 株式会社マイクロマガジン社

 

初めてこどもに読み聞かせをしたとき、思わず泣いてしまいました。

当時、子供は4さい頃、まだ意味がわからない感じで

説明するのがもどかしかった思い出があります。

 

発行元のマイクロマガジン社のHP説明によると

イラスト投稿サイトPixivで発表後、反響が大きく

書籍化された絵本とのこと。

 

確かにストーリーもグッときますし、

絵もとても素敵なんですよ。

 

ストーリーは・・・

 

腕自慢のケーキ職人(?)のおばけさんは

そのおいしさでみんなを驚かせるのが大好き。

 

だけど一人だけ、ケーキを食べても驚かない女の子がいて??

ケーキでなんとか驚かせたいおばけさんと

驚かない女の子の日々。

 

だけど、そんな日々も終わるときがきてしまい、

最後の女の子からおばけさんへの言葉が胸にしみます。

 

このブログを書くために、再度読んでいたのですが

やはりじわっときますね。

 

少しだけ読者に想像する場所を残してくれていて

余韻がのこる絵本だとうららかは思います。

 

子供だと6さいくらいから理解して読めるのではないでしょうか。

 

あぁ、ケーキが食べたくなってきた。

甘いものあまり好きではないけど、

この絵本を読むと無性にケーキが食べたくなるんですよね。

 

それでは、

最後まで読んでいただいてありがとうございました。